2022/06/14

ルーティング

 ルーティングテーブル

ルータのOSによって違いはあるが、ルーティングテーブルの主要な構成要素は以下の通り。

1 Destination 宛先ネットワークアドレス
2 Subnet Mask サブネットマスク
3 Next Hop パケットを転送するホストのIPアドレス
4 Interface パケットを送信するインタフェース
5 Type 直接ルーティング 「direct」を指定(※)
間接ルーティング 「indirect」を指定(※)
6 Origin
(入手方法)
経路情報のソースプロトコル
直接ルーティング 「direct」を指定(※)
間接ルーティング 静的経路 「static」を指定(※)
動的経路 rip, egp, ospfなど, プロトコルを指定(※)
7 優先度 複数のOrigin(入手方法)が存在するとき、最も優先度の高いものが選択される。値が小さいほど優先度は高い。優先度のデフォルト値はOriginごとに異なるが、優先度を設定し直すことが可能
8 Metrics メトリック(コスト)。特定のOrigin(入手方法)が選ばれ、複数の経路が存在する場合、最もメトリックの小さい経路が選択される。ripやospfといったOriginの種類によって、Metricsの算出方法や設定内容は異なる
※ルータのOSにより指定方法は異なる。

ルーティングテーブル(設定例ルータ①)

ロンゲストマッチアルゴリズム

受信パケットの宛先IPアドレスに該当するルート情報がルーティングテーブルに複数ある場合、ルータはロンゲストマッチアルゴリズムに従い経路を決定する。宛先のネットワークのアドレスビット(サブネットマスク又はプレフィックス長)がロンゲストであるということは、宛先ネットワークに存在しうるホストの数を最も限定している経路情報であることを意味する。

ロンゲストマッチアルゴリズム

スタティックルーティングとダイナミックルーティング

経路情報の登録方法はスタティックルーティングとダイナミックルーティングに大別される。混在が可能。スタティックルートの優先度を下げておき、ダイナミックルートの障害時だけ利用されるように設定できる(フローティングスタティック)。また、スタティックに設定した情報を、ダイナミックルーティングプロトコルを使って通知することもできる(スタティックルートの再配送)。

ダイナミックルーティング スタティックルーティング
管理の容易さ 使用するプロトコルの知識が必要。大規模ネットワークの場合、経路情報の維持管理が自動的に行われるため、スタティックルーティングより管理は容易になる 経路情報が少ない小規模ネットワークの場合は管理が容易。デフォルトゲートウェイだけを設定するような、クライアント端末やSOHOルータで使用される
耐障害性 障害発生時は、自動的に迂回ルートに設定される 障害発生時は、手動で経路情報を書き換える必要がある
負荷分散 プロトコルによっては、負荷分散を行うことができる 不可分散を行うことはできない
トラフィック ルータ間で経路情報を維持するためにトラフィックが発生する 経路情報維持のトラフィックは発生しない

EGPとIGP

インターネットで用いられるIPアドレスの全空間はICANNが管理し、ASと呼ぶ組織にIPアドレスをまとめて割り振る。AS内では独自ポリシで経路情報を維持運用し、他の組織にIPアドレスを割り当てる。経路情報が階層構造で管理されインターネットは成り立っている。

インターネットにおけるEGPおよびIGPの利用形態

インターネットのIPネットワークは、共通の管理下にあるルータの集合体である「AS」(Autonomous System=自立システム)を単位とするネットワークを相互に接続した集合体として構成される。AS同士を接続するために用いるダイナミックルーティングプロトコルをEGP(Exterior Gateway Protocol)と呼び、AS内でルータ同士を接続するのに用いるダイナミックルーティングプロトコルをIGP(Interior Gateway Protocol)と呼ぶ。

EGPの代表プロトコルはEGPとBGP(Border Gateway Protocol)の2つ。EGPという呼称はAS間接続用のダイナミックプロトコルの総称である他、特定のダイナミックルーティングプロトコルの名前の1つでもある。現在EGPとして用いられているプロトコルの主流は、BGPバージョン4(BGP-4)。

IGPの代表プロトコルはRIP(Routing Information Protocol:RFC1058)とOSPF(Open Shortest Path First)の2つ。RIPは現在バージョン2(RIP 2:RFC2453)が主流。

適用範囲 方式 プロトコル 下位プロトコル 特徴
AS内 距離ベクトル RIP(ver2) UDP 経路情報を隣接ルータに定期的に送信してネットワークの経路情報を維持管理する。このやり取りはルータの生存確認も兼ねており、一定期間中断したらリンクダウンと判定する。動作がシンプルなため、小規模ネットワークに使用される
リンクステート OSPF IP エリアの概念が取り入れられており、複雑なアドレス設計やトポロジに対応できる。回線の帯域速度、遅延などに基づいてリンクごとにメトリックが設定され、これが最小の値となる経路が選択される。正常時は、生存確認を目的としてHELLOパケットが定期的に送信される。リンクダウン検出時は、経路の状態変化に素早く追随できる。中規模~大規模ネットワークで使用される
AS間 経路ベクトル BGP(ver4) TCP AS間で使用されるため、数万の経路情報を交換する必要がある。よって、経路の状態変化への素早い対応よりも、シンプルで安定した情報交換を実現することに重きが置かれている

ルーティングの詳細は、ネスペイージス第7章~第9章

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